You Tube Music

音源の中だけで演奏活動ができる多重録音による「独りチェロアンサンブル」・・・・

 

孤独な作業ながらも、様々な曲に取り組んでそのレパートリーは増えつつあります。

教会のオンライン礼拝の前奏か後奏に使われるため、3分前後で自ら編曲をして、礼拝にふさわしい曲を選びます。

 

制限された中でも、さらなる新しい世界を求めて。

 

 

2021年12月アップの録音

2021/12/18

No.86 クリスマス聖日

フランスのカロル「あら野の果てに」〜ウェールズのカロル「ひいらかざろう」

チェロ五重奏、四重奏(古楽器)

[賛美歌106番、2篇129番]

アドヴェント3週目に引き続きヨーロッパのカロルを2曲を取り上げました。「あら野の果てに」は近世(18世紀頃)フランスのノエルです。(原題は”Les Anges dan nos Campagnes”) クリスマスの賛美歌としては日本でもとても人気のある1曲です。曲の後半の繰り返しの「グロリヤ・インエクセルシスデオ」(いと高きところには栄光、神にあれ)の部分は、邦訳でもラテン語のままで歌われます。グロリヤの歌詞のところで引き延ばされる音型が美しく印象的です。(今回はF.A. Gevaert 、D.Taupin編曲)

そして「ひいらぎかざろう」の方は、ウェールズ地方のカロルです。(原題は”Deck the hall with boughs of holly”)タイトルの”ひいらぎ”は”セイヨウヒイラギ”のことですが、英語ではChristmas hollyと呼ばれ、クリスマスツリーに飾られる代表的な植物です。トゲトゲの葉や赤い実のため別名では「キリストの刺(トゲ)」とも呼ばれています。歌詞では各行の後半で「ファララララ」と歌われ、楽しく明るいカロルです。

 

2021/12/5

No.84  18世紀のフランス・カロル「おうまれだ イエスさまが」

チェロ四重奏(古楽器)

[賛美歌2篇117番] 

フランス語で「Il est ne, le divin Enfant」で始まるこの民謡は、フランスの子供たちなら誰でも知っているクリスマスの古歌です。日本語訳では「おうまれだ イエスさまが、笛ふけ太鼓を鳴らせよ、みんなで歌をうたおう」と歌われます。フランスでクリスマスの歌のことをノエルとも言います。賛美歌2篇には各国のクリスマスの歌は収められていますが、フランスの民謡由来のものはシンプルで親しみやすいものが沢山あります。今回は最後に弦楽器特有の奏法ピッツィカートという弦をはじく奏法を使って可愛らしく弾いてみました。古楽器に使われるガット弦の魅力が伝わると嬉しいです。

2021/12/12

No.85 アドヴェント3週目

イングランド民謡 グリーンスリーヴス

チェロ五重奏(古楽器)

[賛美歌2編216「みつかいうたいて」]

グリーンスリーヴスはイングランド民謡の中でも最も世界中で親しまれている曲の1つです。イングランドではすでに17世紀頃には誰でも口ずさめる曲として知られていたようです。その後は各国でそれぞれの国の言葉の歌詞が付けられて歌い継がれているメロディーです。「みつかいうたいて」は、この民謡のメロディーにW.C.ディックスが歌詞を作詞したクリスマスのキャロルです。教団の賛美歌集ではT.FrederickとH.Candlynによって、歌と鍵盤楽器用に編曲されていますが今回はそれをチェロ五重奏にしています。全くの余談ですが、牧師先生の付けてくださった映像の途中で雪の結晶が写ります。この結晶は”作り物の結晶”なんですが、自分が育った北海道では本当に雪の結晶がよく見える雪質の時がありました。実際にこんな美しい形をしています。同じ形が1つもないらしいのですが、本当に不思議な現象だと子供の頃から思っていました。

 


2021年11月アップの録音

2021/11/21

No.82 J.S.バッハ 救いは我らに来たり 

J.S.Bach Es ist das Heil uns kommen her BWV638

チェロ四重奏 Cello Quartet

J.S.バッハの“オルガン小曲集“の中の1曲です。このコラールの旋律は作者不明ですが、イースターの讃美歌として16世紀頃から歌われていたようです。原歌詞はルターの信奉者で司祭だったスペラートゥスが牢獄にいるときに作られたと言われています。

 

2021/11/7

No.80  J.S.バッハ アダムの堕落によりてすべては朽ちぬ

J.S.Bach  Durch Adams Fall ist ganz verbert  BWV637

チェロ四重奏 Cello Quartet

 

 

J.S.バッハの“オルガン小曲集“の中の1曲です。コラール旋律の作曲者は不明です。M.ルターの友人で宗教改革推進者のL.シュペングラーによる歌詞が付けられました。歌詞の内容は旧約聖書の創世記にある「失楽園」の箇所で、エデンの園から追い出されたアダムの堕落を描写した音型がバッハにより盛り込まれたと言われています。

 

2021/11/28

No.83 讃美歌98番 天には栄え

F.Mendelsshon  Hark! The Herald Angels Sing

チェロ六重奏(古楽器) Cello Sextet

2021/11/14

No.81  T.タリス 大主教パーカーのための9つの詩編曲より 

第3曲 なにゆえ異邦人たちは騒ぎ立ち

9 Psalm Tunes for Archbishop Parker's Psalter

No.3 “Why fum'th in fight”

チェロ四重奏(古楽器) Cello Quartet

No.76に続きトマス・タリスの作品より英語によるアンセムです。イギリスで国教会が成立したエリザベス1世の時代に書かれた英語による教会音楽の作品の1つです。タリスも若い頃にいたイングランドでのキリスト教の中心地カンタベリーで大主教を務めたマシュー・パーカーのために書かれた9曲の詩編曲です。それぞれはとてもシンプルな4声体の書法で書かれています。この第3曲の旋律は、イギリスの民謡を思い起こさせるような素朴なメロディーですが、後の時代に、20世紀のイギリスの代表的な作曲家のヴォーン=ウィリアムスがこの曲を用いて「トマス・タリスの主題による幻想曲」という弦楽合奏の曲を名作を作曲しました。

 


2021年10月アップの録音

2021/10/31

No.79 J.S.バッハ サラバンド フランス組曲 第5番 ト長調 より

J.S.Bach  Sarabande Französische Suiten Nr.5 G-Dur BWV 816

チェロ三重奏 Cello Trio

 

2021年8月29日にアップされたNo.70以来のバッハのフランス組曲です。前回は第4番のサラバンド でしたが、今回は第5番のサラバンドです。6つのフランス組曲には、それぞれ6~8曲の舞曲が入っていますがサラバンド は全ての組曲に納められています。サラバンド という舞曲は、もともとバロック時代にスペインでもてはやされ、フランスに伝わるとテンポが遅い格調の高い舞曲として踊られたようです。バッハも3拍子のゆったりとした舞曲として組曲の真ん中あたりにこの舞曲を配置しています。

 


2021/10/17

No.77 J.S.バッハ これぞ聖なる十戒

J.S.Bach  Dies sind die heil'gen zehn Gebot  BWV635

チェロ四重奏 Cello Quartett

 

J.S.バッハの“オルガン小曲集“の中の1曲です。讃美歌(コラール)をオルガン用に編曲した作品を「オルガン・コラール」と呼びます。このオルガン小曲集の特徴として、讃美歌の旋律はほとんどが定旋律としてソプラノに置かれています。チェロで演奏するにはとても音域が高いのでオクターブ下げることもありますが、そうすると最も大事な讃美歌旋律が他のパートに埋もれてしまいます。録音のバランスで調整も出来ますが、いかに讃美歌の旋律を目立たせるかが難しいところです。BWV635の原曲のコラール旋律は中世から知られていた「船乗りの歌」「巡礼者の歌」として歌われていました。M.ルターはこの旋律に出エジプト記の「十戒」の解説のための歌詞をつけました。16世紀にはプロテスタントの讃美歌に収録されました。

 

2021/10/24

No.78 J.S.バッハ 天にいます我らの父よ

J.S.Bach  Vater unser im Himmelreich  BWV636

(讃美歌2編94番「天にます み父よ」讃美歌21 63番「天にいます父よ」)

チェロ四重奏 Cello Quartet

J.S.バッハの“オルガン小曲集“の中の1曲です。このオルガンのための短い曲集はバッハが20代で務めたワイマールの宮廷楽士長時代に書かれました。バッハはこの地で多くのオルガン作品を残しました。このBWV636の旋律の作曲者は不明ですが、M.ルターが自らの歌詞に合わせて中世の聖歌から編曲されたと言われています。このルターの歌詞は、新約聖書のマタイ福音書に出てくる「主の祈り」がベースになっています。J.S.バッハはこのコラール旋律で数多くのオルガン曲やカンタータも作曲して用いています。讃美歌集2編や讃美歌21の中にも収められています。

 


2021/10/3

No.75  トマス・タリス  おお、聖なる饗宴

T.Tallis  O sacrum convivium 

チェロ五重奏(古楽器)  Cello Quintet

 

 

トマス・タリス(1505年頃 - 1585年)は、16世紀に活躍したイギリスの作曲家、オルガン奏者です。タリスの生きた時代は宗教改革が進む時期にあたり、カトリック向けのラテン語の曲以外にもプロテスタント向けに英語での宗教曲も残しています。この「おお、聖なる饗宴よ」はラテン語で歌われる聖歌で、カトリックの聖体の祝日のためのものです。この時代の聖歌はア・カペラ(無伴奏)によるものが多いのですが、この曲も5声で書かれています。

 

2021/10/10 No.76

トマス・タリス 汝らわれを愛さば

T.Tallis If ye love me

トマス・タリス 深き淵より

Out from the deep

チェロ四重奏(古楽器) Cello Quartet

No.75に続きトマス・タリスの作品より英語によるアンセムです。タリスの活躍した時代は宗教改革が進み、教会はラテン語の代わりに英語で礼拝を行うようになりました。イギリスの王室礼拝堂聖歌隊に所属していたタリスも英語による讃美歌を作曲し始めていました。これらアンセムと呼ばれる讃美歌は簡素な様式で短い作品が多いのが特徴です。「汝らわれを愛さば」の歌詞はヨハネ福音書の箇所より、「深き淵より」の歌詞は詩編130編によるものです。

 


2021年9月アップの録音

 2021/9/19

No.73  ジョン・ダウランド 昔の涙 

「ラクリメ、または7つの涙」より

J.Dowland  Lachrimae or Seven tears  

Lachrimae Antiquae

チェロ五重奏(古楽器) Cello Quintet

 

J.ダウランド(1563-1626)はイギリスのエリザベス朝以降に活躍した作曲家・リュート奏者です。現代のギターのように、ルネサンス時代で主流だったのが撥弦楽器はリュートでした。ダウランドはリュート伴奏による歌曲集を数多く残しましたが、その中でも代表作と呼ばれるのが「流れよ、我が涙」です。この曲は「涙のパヴァーヌ」という愛称で呼ばれますが、この旋律を使い5声部の器楽曲にしたものが「昔の涙(Lachrimae Antiquae)」です。この曲を含めて数多くの器楽曲が入った「ラクリメ、または7つの涙」という器楽曲集はダウランドの代表作とされています。リュートと並んでこの当時最も持てはやされた弦楽器ヴィオラ・ダ・ガンバでの合奏で演奏されました。 

2021/9/26

No.74 ジョン.ダウランド 「ディゴリー・パイパー船長のガリアード」

「エセックス伯のガリアード」

「ラクリメ、または7つの涙」より

J.Dowland  Lachrimae or Seven tears

XVII. Captaine Digorie Piper his Galiard   XI. The Earle of Essex Galiard

チェロ五重奏(古楽器) Cello Quintet 

No.73 に引き続きJ.ダウランドの器楽集「ラクリメ、または7つの涙」の中から第17曲「ディゴリー・パイパー船長のガリアード」と第11曲「エセックス伯のガリアード」の2曲を選びました。ガリアード(英)はルネサンス時代にヨーロッパで流行した舞曲ですが、フランス語のガイヤルドの名称としても知られています。15世紀末には宮廷の舞曲として用いられ、パートナーと共に踊られるため宮廷社交の文化として使われました。ヨーロッパを遍歴していたダウランドがイギリスに戻り、宮廷に入る前に君臨した女王エリザベス1世はガリアードの踊り手として知られています。

 


2021/9/5

No.71  J.S.バッハ コラール前奏曲「主イェスよ、われらをかえりみ給え」

J.S.Bach  Herr Jesu Christ,dich zu uns wend BWV632

(讃美歌21  1番「主イェスよ、われらに」)

チェロ四重奏(古楽器) Cello Quartett

 

J.S.バッハの“オルガン小曲集“の中の1曲です。この曲集は、バッハの生きていた18世紀のプロテスタントの教会で有名だった様々な讃美歌(コラール)をもとに、礼拝前にオルガンで演奏される前奏曲として作曲されました。この讃美歌の原曲の作曲者は特定出来ないのですが、当時からプロテスタントの教会では会衆に好まれ歌われていた旋律です。17世紀のドイツの讃美歌集にはすでに含められていたようです。日本キリスト教団の“讃美歌21”の中では、礼拝への招きの讃美歌としてトップバッターの1番として収められています。

 

2021/9/12

No.72  J.S.バッハ 最愛なるイエスよ、われらここに

J.S.Bach  Liebster Jesu, wir sind hier BWV633

(讃美歌21 51番、68番 「愛するイェスよ」J.アーレのコラール旋律)

チェロ四重奏(古楽器) Cello Quartett

 

J.S.バッハの“オルガン小曲集“の中の1曲です。ドイツ語では”Orgel=Büchlein”と名付けられていますが、Orgel (オルガン)とBuch(本)の縮小形Büchleinを繋ぎ合わせたタイトルになっています。バッハの生きていた時代に知られていたさまざまな讃美歌の旋律を用いて、オルガンの演奏技法を盛り込んだ曲集となっています。BWV633の決定稿とBWV634の初期稿と別々に収録されています。BWV633の原曲のコラールは17世紀の作曲家J.アーレによるものですが、アーレはJ.S.バッハも若い頃にオルガニストをしていたミュールハウゼンのブラジウス教会のオルガニストでした。バッハはこのコラールを気に入っていたのか何度もオルガン用に用いました。日本キリスト教団の“讃美歌21”の中では、51番「愛するイェスよ、我らここにあり」として礼拝の中の”神の言葉、聖書”の前後の讃美歌として収められていますが、同じ讃美歌が68番に「愛するイェスよ、幼児と共に」という違う歌詞と調性で”洗礼”の讃美歌としても収められています。

 


2021年8月アップの録音

2021/8/29

No.70 J.S.バッハ サラバンド

フランス組曲 第4番 より

J.S.Bach  Sarabande  Französische Suiten BWV815

チェロ四重奏 Cello Quartets

 

2021年5月2日にアップされたNo.53以来のバッハのフランス組曲です。前回は第3番のサラバンド でしたが、今回は第4番のサラバンドです。6つのフランス組曲には、それぞれ6~8曲の舞曲が入っていますがサラバンド は全ての組曲に納められています。サラバンド という舞曲は、もともとバロック時代にスペインでもてはやされ、フランスに伝わるとテンポが遅い格調の高い舞曲として踊られたようです。バッハも3拍子のゆったりとした舞曲として組曲の真ん中あたりにこの舞曲を配置しています。

 


2021/8/22

No.69 グリーグ サラバンド 組曲「ホルベアの時代より」 Op.40

E.Grieg  Sarabande   Holberg Suite Op.40

チェロ五重奏 Cello Quintets 

 

No.68に引き続き、グリーグのピアノ曲の中でもよく演奏される名曲「ホルベアの時代より」の第2曲サラバンドを取り上げました。この曲は自身により後に弦楽合奏曲として編曲され、この形体でよく演奏されています。このホルベアというのはノルウェー文学の父と呼ばれているホルベルクという作家のことです。ホルベルク生誕200年のために書かれました。グリーグはホルベルクが生きていたバロック時代の音楽様式を用いてこの曲を書きました。フランス・バロックの舞曲の組曲スタイルで書かれています。Gwyn Seymourの編曲で演奏しています。

 

2021/8/15

No.68 E.グリーグ 胸のいたで 2つの悲しき旋律 より

E.Grieg Heart Wounds  To Elegiske Melodies Op.34-1

チェロ四重奏 Cello Quartets

 

北欧を代表する作曲家E.グリーグは様々なジャンルの作品を残しました。この「2つの悲しき旋律」作品34は、自身のノルウェー語による歌曲集「12の旋律」作品33の中から2曲の作品を選び弦楽合奏用に編曲した作品です。グリーグがベルゲンのオーケストラの指揮者に就任した際に作曲されました。今回選んだ「胸のいたで」は、グリーグ特有の物悲しい旋律を3回繰り返しながら様々な表情で演奏します。K.Tiemanによるチェロ四重奏の編曲版を使用しています。

 


2021/8/8

No.67 G.フォーレ フーガ 「8つの小品」Op.84より

G.Faure No.3 Fugue  from “8 Pièces brèves Op.84”

チェロ四重奏   Cello Quartets

G.フォーレが様々な時期に作曲し、1902年にまとめて出版された8曲のピアノ小品集Op.84の第3曲です。

若い学生の頃に作曲コンクールのために作られた自作の主題に基づいて作られたフーガと伝えられています。Bernhard Mangerによる編曲。

 

2021/8/1

No.66  G.ゴルターマン 夜想曲 

G.Goltermann Nocturne from 2 Morceaux de Salon, Op.53-2

チェロ四重奏   Cello Quartets

G.ゴルターマン(1824-1898)は19世紀に活躍したチェロ奏者で、後に作曲家、歌劇場の音楽監督として活躍しました。チェロの教育目的のために書かれたいくつかのチェロ協奏曲は現在でも「エチュード・コンチェルト」と呼ばれ、チェロの技術を習得するために用いられています。このMorceaux de Salonとフランス語で付けられたタイトルは、”サロンの小品集”といった意味で様々な種類の小品集となっています。No.61で録音したレリジョーソに続く第2曲がこの夜想曲です。

 


2021年7月アップの録音

2021/7/25

No.65  F.ドッツァウアー アンダンテ 6つの小品より

F.Dotzauer Andante from 6 Pieces Op.104

チェロ三重奏 Three Cellos 

フリードリヒ・ドッツァウアー(1783-1860)は19世紀に活躍したドイツのチェロ奏者です。ライプツィヒやドレスデンのオーケストラ奏者を務め、ウェーバーやワーグナーの指揮のもと演奏をしたこともあるそうです。ドッツアウアーという名前もチェロを習ってきた人には馴染みのある人です。ドッツアウアーの練習曲は必ずと言っていいほど一度は勉強するからです。練習曲以外にも160曲以上もの様々な曲を作曲しましたが、チェロの練習曲以外は演奏される機会はありません。

 

2021/7/18

No.64  J.ウェルナー アンダンテ・セリオーソ

J.Werner Andante serious from ”Cello Quartets op.6”

チェロ四重奏 Cello Quartets

ヨーゼフ・ウェルナーJosef Werner(1837-1922)は、19世紀に活躍したドイツのチェロ奏者です。ウェルナーと聞けばチェロは弾く人なら誰でも知っているチェロの入門用の教則本が有名です。このチェロ教本は初歩の初歩から練習することが出来るので早くから日本のチェロ教育でも取り上げられてきました。チェロを独学で勉強したと言われるあの宮沢賢治も使ったそうです。でもウェルナーに関しては、実はそれ以外のことはよく知られていません。ただ数多くのチェロのための作品や教本を作曲していたようです。19世紀の後半にドイツで出版されていたようですが、現在ではあまり入手が難しいようです。

 


2021/7/11

No.63 ジュール・デ・スワート  エレジー

Jules de Swert  Elegy op.47

チェロ四重奏 Cello Quartets

 

ジュール・デ・スワートJules De Swert(1843-1891)は、19世紀に活躍したベルギーのチェロ奏者です。ドイツ各地で指揮者、宮廷のチェロ奏者、音楽院の教授を務め、チェロのための作品を数多く残しています。エレジーは邦訳で悲歌ですが、この曲は明るく清々しい雰囲気を持った美しい曲で、少し変わったエレジーです。

 

 

2021/7/4

No.62  J.クレンゲル 無言歌

J.Klengel Song Without Words Op.33-1

チェロ四重奏   Cello Quartets

 

J.クレンゲル(1859-1933)はドイツの正統的な流派を受け継ぐチェロ奏者で、1881年以降40年以上にわたりライプツィヒ・ゲヴァントハウスの首席奏者を務めた他、ライプツィヒ音楽院の教授となり多くの優種なチェロ奏者を育て、またチェロのための作品を作曲しました。「4本のチェロのための4つの小品」の中の第1曲「無言歌」は、チェロらしい中低音で歌われるゆったりした心地よい作品です。

 


2021年6月アップの音楽

2021/6/27

No.61  G.ゴルターマン レリジョーソ(敬虔に)

G.Goltermann Religioso from 2 Morceaux de Salon, Op.53

チェロ四重奏   Cello Quartets

G.ゴルターマン(1824-1898)も19世紀に活躍したチェロ奏者で、後に作曲家、歌劇場の音楽監督として活躍しました。チェロの教育目的のために書かれたいくつかのチェロ協奏曲は現在でも「エチュード・コンチェルト」と呼ばれ、チェロの技術を習得するために用いられています。このMorceaux de Salonとフランス語で付けられたタイトルは、”サロンの小品集”といった意味で様々な種類の小品集となっています。”敬虔に”というタイトルのチェロ四重奏のために書かれたこの小品は、どこか宗教的な清純さを持った美しい作品です。

2021/6/20

No.60 W.フィッツェンハーゲン アヴェ・マリア

W.Fitzenhagen. Ave Maria Op.41

チェロ四重奏  for four cellos

W.フィッツェンハーゲン(1848-90)は先週のNo.59のグリュッツマッヒャーのお弟子さんで、やはり19世紀に活躍したドイツのチェロ奏者です。若くしてモスクワ音楽院の教授に就任し、ロシアで最も優秀なチェロ奏者として認められ

ました。その名前はチャイコフスキーの作品の初演者として知られていますが、特に名作「ロココ変奏曲」はフィッツェンハーゲン版で演奏されるのが定番となっています。60にも及ぶチェロのための作品を残しましたが、チェロ四重奏のための「アヴェ・マリア」はとても美しい小品です。

 


2021/6/13

No.59 F.グリュッツマッヒャー 聖歌

F.Grutzmacher Consecration Hymn Op.65

チェロ四重奏 For Four cellos

F.グリュッツマッヒャー(1832-1903)は、19世紀に活躍したドイツのチェロ奏者です。ドレスデン宮廷歌劇団オーケストラの首席奏者やライプツィヒ音楽院の教授を務めるなどドイツのチェロ教育にも貢献しました。作品の多くはチェロのための作品で、高度な技術の練習曲やボッケリーニのチェロ協奏曲の校訂譜など、現代のチェロ奏者も必ずチェロ習得時に出会います。この賛歌はチェロ四重奏のための書かれたオリジナルの作品ですが、低音のゆったりとした美しい4本のチェロの絡み方は、ドイツ・ロマン派的な特徴的な深みのある作品です。牧師先生は今回から動画の映像を付けてくださいました。滝の流れなど癒される映像が盛りだくさんです。

 

2021/6/6

No.58  F.メンデルスゾーン アンダンテ

F.Mendelssohn Andante MWV6 

チェロ四重奏

Fメンデルスゾーンは教会でのオルガンの演奏も出来たこともあり、いくつかの重要なオルガン作品を残しています。この「アンダンテ」は、まだ14歳という若さで書かれました。モーツァルトの再来と言われる程の”神童”だったメンデルスゾーンですが、その才能はすでにこの頃から感じられます。O.Mandozziの編曲によります。

 


2021年5月アップの音楽

2021/5/30

No.57  C.フランク 天使のパン Panis angelicus 

チェロ六重奏(Arr.J. Pedrosa)

C.フランクは19世紀に活躍したベルギーの作曲家、オルガニストです。作品ではヴァイオリンの名曲「ヴァイオリン・ソナタ」が有名ですが、各地の教会のオルガニストを長く務め、宗教曲も残しています。その中でも声楽、チェロ、ハープ、オルガンのために書かれた『3声のミサ曲』の中の「天使の糧(かて)」別名「天使のパン」はよく知られています。オリジナルでも前奏の旋律や歌と掛け合う旋律はチェロが担当しますが、今回はJ. Pedrosaの声楽とオルガンのアレンジからチェロ六重奏曲にしました。

(2020/6/7のNo.6でチェロ二重奏とピアノ版で録音したものが聴けます)

 


2021/5/23

No.56  ペンテコステ(聖霊降臨日)

A.ブルックナー Locus iste この場所は神によって作られた

チェロ四重奏(Arr O.Mandozzi)

 

A.ブルックナー(1824-1896)は、交響曲の大家として知られていますが、オルガンの名手でリンツ大聖堂の専属オルガニストとして名声を得ました。長く宗教音楽に携わり、多くの合唱曲も残しています。彼の数ある宗教曲の中でコーラスのアカペラで歌われるモテットの1つが「この場所は神によって作られた」です。ラテン語でLocus iste a Deo factus estという歌詞で始まるので「ロクス・イステ」とも呼ばれています。オルガニストをしていたリンツの大聖堂の献堂式のために作曲されたとされています。2021年5月23日は世界中の教会の誕生日とも言われるペンテコステ(聖霊降臨日)ですので選びました。

 

2021/5/16 

 

音源制作1周年記念 

No.55  フォーレ ピエ・イェズ 「レクイエム」Op.48 より

チェロ七重奏 (Arr A.BRUNET)

 

ガブリエル・フォーレ(1845-1924)が作曲した宗教曲の名作「レクイエム」の中からソプラノ独唱で歌われる美しい第5曲が「ピエ・イェズ」です。Pie Jesu, Domine Dona eis requiem(慈悲深き主イエスよ 彼らに安息を与え給え)というラテン語の歌詞で歌われます。1888年パリのマドレーヌ寺院で初演されましたが、その時はボーイ・ソプラノの少年が歌ったようです。

[昨年の2020/5/24に(No.3)音源を製作し始めた頃にチェロとピアノで一度録音しています。今回はBrunetのオルガンの編曲版よりチェロ七重奏にしました。2020/9/13 No.20ではこの曲の第7曲「イン・パラディスム」も取り上げています。

 


2021/5/2 

No.53 J.S.バッハ サラバンド

 フランス組曲 第3番  BWV814より  

チェロ四重奏  [Arr T.Takamure]

2020年11月22日にアップされたNo.20以来のバッハのフランス組曲です。前回は第2番のサラバンド でしたが、今回は第3番のサラバンドです。6つのフランス組曲には、それぞれ6~8曲の舞曲が入っていますがサラバンド は全ての組曲に納められています。サラバンド という舞曲は、もともとバロック時代にスペインでもてはやされ、フランスに伝わるとテンポが遅い格調の高い舞曲として踊られたようです。バッハも3拍子のゆったりとした舞曲として組曲の真ん中あたりにこの舞曲を配置しています。

 

2021/5/9 

No.54  P.チャイコフスキー ケルビムの歌(天使の歌)

 「聖金口  イオアン聖体礼儀」より

チェロ四重奏

 

東方正教会もしくはギリシャ正教会の儀式の際に歌われる聖歌の1つがヘルヴィムの歌です。スラヴ系の作曲家がこの祈祷文に曲をつけて聖歌として作品を残しています。ヘルヴィムとは天使のことですが、ケルビムという古い読み方も使われています。このヘルヴィムの歌は、チャイコフスキーが作曲した「聖金口 イオアン聖体礼儀」(もしくはは「聖ヨハネ・クリュソストモスの典礼」)の第7曲です。この作品は無伴奏の混声合唱のための作品で、儀式の音楽として実際に演奏されることもありますが、基本的には演奏会で歌われているようです。